NCロードスター 樹脂製ヘッドカバー結晶塗装 本塗り

road171 先日サンドブラストにて全体の足付け処理を済ませておいたプラスチック製(樹脂製)のNCロードスター用のヘッドカバーです。樹脂性のヘッドカバーは何度か前例があるのですがロードスターは今回が初めてです。

road178 樹脂製ヘッドカバーの場合でネックとなるのがこの「凸文字」で、素材がアルミであれば最後に研磨して光らせるとこれが良いアクセントになるのですが、プラスチックの場合は削っても黒くなるだけですからそれがちょっと残念なのです。

が、今回のような方法を行なえば樹脂製のカバーでも凸文字部分に色を付ける事が可能で、また仕上りも純正同様(またはそれ以上)の仕上りに出来るのです。

まずは成形時に出来た凸凹をペーパーと砥石で研磨して平滑にします。

road172凸文字の周りにプラスチックプライマーを塗布し、白(今回はVWのクールホワイト)を塗ったら一旦熱を掛けて硬化させます。

road173 既存の凸文字からデータを作成して作ったマスキングシートです。画像のは「6」ですね(見れば判りますか・・・)。

road174 既存の凸文字よりもマスキングシートの方が少し大きくなっているのが判ると思います。結晶塗装は特に膜厚を付けるので(超ウェットで5~6コート)、これがピッタリだと表面張力で塗料が溜まってしまい取り返しの付かない事態になるのです(勿論経験済みです)。

これならスプレー方向を横から塗らない限り、凸文字のエッジに塗料は到達しませんから、塗装後にこれを剥がした時に文字が綺麗に仕上がっている、と言う算段です。まあでも実際はそんなに上手く行かないのは皆さん良く判っているので手を出さないんでしょうけどね(私も自信がある訳では無く出来れば避けたいところです)。

road175 そして改めて工場一階に移動し、今度は全体にプラスチックプライマーを塗布したらいよいよ結晶塗装の本塗り開始です。

road176 そして本塗り完了です。ただすいません、凸文字部分のマスキングをどのタイミングで剥がすか考えていたら塗った直後の状態を撮るのをすっかり忘れていたようでして・・・。一緒に塗ったハコスカのL型ヘッドカバーの方はちゃんと撮っているのでそうとう緊張していたのだと思います。

road177で、凸部のマスキングを剥がすタイミングとしては、一旦熱を入れてチヂレ目がしっかり出た時点で熱を掛けるのを止めて半生の状態でマスキングを全部剥がしました。マスキングシートを貼ったまま最後まで熱を掛けてしまうと糊が残ったり跡が付いたりするので出来るだけ早く剥がしたかったのです(勿論これも経験済みでして・・・)。結果としては見ての通り良い感じに出来上がりました(って白飛びしちゃっているので判り難いですが、現在お預かりしているHEMIのカバーよりは全然出来が良いかと)。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

アンテナカバー&ブレードアンテナ 加工~本塗り

antena36 こちらもお待たせしました!ルーフアンテナカバーとブレードアンテナの塗装も無事完了しております。いきなりですいません!

ここのところ少し気を抜くと新たなご依頼品が山積みになってしまう状況でして、もうどこを削れば良いのかと言うと机に座っている時間を減らすしかありませんでして、なのでとりあえず撮影はしつつ後でまとめてアップすると言う手法に切り替えております。何卒ご容赦頂ければと思います。実作業には影響無いようにしておりますので御安心下さいませ。

そしてこちらのルールアンテナカバーですが、オーナー様曰く「アンテナカバーは台座とほぼぴったりの大きさで作られており、ブレードアンテナ装着時に若干干渉してしまいました。そのため、アンテナを後方に倒すことが不完全となってしまい」との事で、穴を後方側に10ミリほど拡大するよう承りました。

上の画像は加工前で、貼ってあるマスキングテープが穴を拡大する部分です。

antena37 最初はベルトサンダーで荒削りし、その後棒ヤスリとペーパーで形を整えます。穴の形は元と同じ様にし、10ミリをそのまま延長したような仕上げにしました。素材としては厚みは十分あるので強度的にも問題御座いません。

antena38 そして後ろ後方に水抜き用の溝も掘っておきました。上の穴から中に入った水がここから出ていきます。

antena39 ちなみにこちらのアンテナーベース、元々はメッキを想定して作られている物をその前段階で特別に?入手されたとの事で、下地処理はその途中の銅メッキの工程で行われる筈だった為か現状のABS樹脂素地は良くありませんでした。私もうっかりしていたのですが、いざ塗り始めてしまったら素地の凸凹が余りにもひどいのが判ったので、一旦そこで本塗りを中止して全体を研いでラインを修整しました。気付かずにそのまま塗っていたら塗り直し確定でしたよ。

antena42そして本塗り完了です。 色はホンダ純正色の「クリスタルブラックパール」(カラーコード:NH731P)で、黒系の色に極微量のパールが含まれています。

antena40こうやって見るとそんなに大きく無いのですが実物はかなり大きく、多分結構目立つと思います(笑)。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々御待ち下さいませ!

ホンダNBOX 無限ミラーカバー 本塗り

nbox54 大変お待たせしました!NBOX用のMUGEN製ミラーカバー、無事本塗り完了しております。

今回はベースカラーをホンダ純正色の「 プレミアムピンク」(カラーコード:R562P)で、「NBOX」のロゴを同じくホンダ純正色の「プレミアムディープモカパール」(カラーコード: YR586P)で承っています。

まずは3コートピンクパールを塗布し、そのまま自然乾燥でテープフリーな状態まで置いておきます。

nbox55 ピンクパールが十分に乾いたら、直置きしても大丈夫なように底部分をマスキングしておき、レーザー水平器を使って水平と平行が出ているか確認します。

nbox56ちなみに 暗くするとこんな感じです。

nbox57 位置が決まったらマスキングシートを貼り付けます。

nbox58 一応貼った後にも位置を確認し、続けてロゴ部分の塗装を行います。

nbox59 ロゴ入れなどの塗装は見切りを美しく仕上げる為に極力膜厚を付けないようにしますが、これは技術的な事だけでは難しいので、そういった場合は色の隠蔽力を考えて順番を変えたりします。ケースバイケースですかね。

nbox60 全てマスキングを剥がした状態です。塗膜の一部に黒い斑点が見えますがこれはカメラのレンズにゴミが付いているだけですので気にしないで大丈夫です(と言うか私が気になって他の画像確認しましたので)。

nbox61 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

nbox62 最近の車は純正で3コートピンクパールなんてあるんですね。華やかでとても良いのですが、これを直す塗装屋さんは・・・心中お察し致します。

nbox63裏側の切り込みがあった箇所も綺麗に平滑になっています。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々御待ち下さいませ!

いすゞ117クーペ フロントグリル 下塗り

isuzu27 そしてフロントグリルの方も進行しています。

足付け処理はいつもの様にネチネチとした作業なのですが、今回は本塗りでは無く「下塗り」からとなりますので、ペーパー(では無く実際は布状)は#800では無く#320相当の物を使っています。アシレックススカイ(中目)ですね。主にサフェーサー塗布前の足付け処理に使う番手で、上塗り前に使うイエロー(#800相当)に比べると目は粗いですが、目詰まりもし難く何よりスピーディーなのでこれで全ての升目を一気に片付けます。

ちなみにステンレス製?のモールは先にコンパウンドで磨いてマスキングしておきます。

isuzu28 全体の明日処理が済んだら良く脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗布して下塗り開始です。ただ下塗りといっても内容は本塗りと変わりありません。

今回ご指定頂いている色はシルバーで、状態の悪い素地のままそれを塗るとかなり酷い仕上りになってしまう為に何かしらの方法で下地を作ってあげなければいけないのですが、これにサフェーサーを塗るとその後の「研ぎ」は非常に大変で、時間的にも費用的にも殆ど現実的ではありませんから、今回は変則的にサフェーサーの代わりとしてSTANDOX2Kエナメルを塗るのです。所謂「1コートソリッド」と呼ばれる物で、クリアーに色が付いた物(顔料が入った塗料)です。

isuzu292液ウレタンサフェーサーは良好なシール性&十分な膜厚が充填出来ると言う反面、表面の肌は粗く仕上がってしまうので、その後の研ぎ作業は必須となりますが、あの升目を、素地を出さずに綺麗に研ぐと言うのはちょっと大変です。勿論出来ない訳ではありませんが、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」の行程を3回は繰り返すので、この部品一つで20万円越え・・・とかはあり得ないですよね。

isuzu302Kエナメルはれっきとした上塗り塗料なのでレベリング性も良く、塗り方を間違えなければいつも塗っているクリアーと同様綺麗な肌に仕上げられます。研ぎ難い升目の中も綺麗に仕上がっていますので、これなら「研ぐ」という作業では無く、軽くペーパーを当てる「足付け処理」だけで次の本塗り(シルバー)が塗れるのです。

ただデメリットとしては、サフェに比べて切削性が悪いので、これを研いでラインを出そうとする事には向いていません。なので本来のシャープさは損なわれますが、一応そうならないよう希釈率を上げて薄膜になるよう注意して塗っています。それのデメリットしては「艶引け」ですが、下塗りであればこれは関係ありませんからね。と言う感じで色々方法はあるのです。

ちなみに参考までに、これは「面」がある物に対しては余り宜しくありません。先ほど紹介した「シャープさが欠ける」という事で、肌の上に肌を重ねるとやはりデロデロとした仕上りになってしまうのです。勿論これが出来ると楽な仕事というのはあるのですが、以下のような「ヘッドカバーを艶々に」と言った物に関してはやってはいけない事の一つです(と言う見解です)。

s20 こう言うシャープな仕上りは、やはりサフェーサーをたっぷり塗って全ての面にペーパーを当てて丁寧にラインを出さなければこう言う仕上りにはなりません。時々見かける「艶はあるけど何か変」というのはそう言う事で、多分何かを間違えてしまったのだと思います。またはそういった間違いも判ってやっていれば良いんですけどね(コストを抑える為に仕方無くとか)。ただそれの説明は必要ですし、最低限抑えるべき所は必要だと思いますが(勿論私的見解です)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。ちなみに二度塗りはチヂレが怖いので(これが諸刃の剣です)、次の本塗りはかなり寝かしてからとなります。もう少々お待ち下さいませ!

いすゞ117クーペテールランプ 素地調整

isuzu19 先日フロントグリルと共にご依頼頂いていたいすゞ117クーペの純正テールランプです。タイミング的には先日他のご依頼品と一緒に塗れたのですが、如何せんそのまま塗れる状態ではありませんでして・・・。

とりあえず全体的に油のような物が塗られているのでシリコンオフとブラシをウエスを使って清掃しました。

isuzu20そしてレンズ部分を確認してみると、まだ何もしていないのに深いペーパー傷のような物が・・・。しかも番手で言うと#80くらいの超深めの傷です。

isuzu21 表面もかなり来ています。まるでスチールウールで擦ってしまったのかのように・・・。

isuzu22 また一部には何故か外側から熱を掛けて溶かしたような跡が・・・。タバコの先が当たってしまったような感じです。

isuzu23 と言う事で状態は今まで見た事が無いくらい宜しく無いのですが、仕事としては結構こういうのは嫌いではありません。先にメッキの枠をコンパウンドで磨いておきます。ここも大分腐食が出ていますが年代物なのでこの辺はもう仕方無いですかね。レンズが外れれば一番良いのですが・・・。

isuzu24 やはりと言うか結構深い傷だったので普段は使わない#320→#400の空研ぎペーパーで削ります。

isuzu25 その後は傷が深く入らない足付け用の布状研磨副資材を使ってペーパー目を均します。

isuzu26と言う訳でとりあえずは全体のクリーニング~深い傷の除去まで完了しました。

この後は根性焼きをされてしまったようなレンズ部分をもう少しどうにかして、レンズ部分は全体を#800まで細かく仕上げ、先にバックランプ部の黒い枠(多分アルミ製)を塗ってから全体をマスキング、そして次のレンズ系塗装のターンに間に合わせたいと思います。並行してフロントグリルも作業開始しておりますのでそちらも後ほど紹介しますね。いやー、どちらも大変です(笑)。