ルーフアンテナ塗装 完成

 大変お待たせしました!昨年よりお預かりしておりましたビートソニック (Beat-Sonic) FM/AMドルフィンアンテナの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介させて頂きますね。

今回は未塗装品でのご依頼で、通常であればそのまま足付け処理だけしてプラスチックプライマーを塗って上塗り塗装を行うのですが、今回は下地の粗が目立つシルバー色となりますので、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を作ってからの塗装となります。

ちなみに素地を侵さない水性塗料ならそんな心配も無かったのですが、ただサフェーサーのお陰で今まで気になっていた成型時の歪を整える事が出来ましたので非常に美しいラインに出来ていると思います(誰も気にしないかも知れませんが私的にいつもとても気になっているのです)。

 色がシルバーなので判り難いのですが、いつもなら歪んだラインも綺麗に整っています。

 透かしてみても違和感がありません(歪は正面からみても分かりませんが透かしてみると良く判ります)。

今回はいつも気になっていた所が払拭出来ましたので、ちょっと撮影枚数が多くなってしまい、掲載しきれなかった物はフェイスブックページの方にアップしておきます(と言っておここで紹介している画像と余り変わり映えはしないのですが…)。

 色はホンダ純正色の「アラバスターシルバーメタリック」(カラーコード:NH700M)で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーを使用しています。

それでは後程完成おお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ヘッドカバー関係 下準備

 少し前にお預かりしておりましたTOYOTA2000GTのヘッドカバーです。剥離には剥離剤では無く、使わなくなった溶剤(廃棄シンナー)をタンクに貯めてそこに被塗物を浸け置きしていて、ただこの場合は剥離剤程威力が無いので時間が掛かる事(二週間くらい)、またそれだけでは綺麗に剥がれてくれないのでワイヤーブラシなどを使って擦ってあげる必要があります。

新品だったコスワースのヘッドカバーも綺麗に剥がしました。

この方法だと少々手間は掛かりますが、剥離剤を使った時のように嫌な廃棄物が出ないので私的に気に入っています。

こちらは190Eベンツのヘッドカバーです。マグネシウム分が多い素材で非常に腐食し易いので、こちらはブラスト屋さんにて直圧ブラストを掛けて貰い、先日到着していました。乾燥材も一緒に入れてくれているので準備が出来るまでは開けないでこのまま保管しておきます。

コスワースのヘッドカバーは輝きが異常だったので、一応全体に軽くサンドブラストを掛けておく事にしました。

この後さらにリン酸処理を行ってからの塗装となります。

結晶塗装関連の部品は現在20個を超えておりまして(結晶塗装は業者様からのが多くこちらでは紹介しておりません)、新たなご依頼に関しては3ヶ月程とかなり長い納期が予想されます。ご迷惑をお掛けして申し訳御座いませんが何卒ご了承頂ければと思います。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

フロントカメラ 本塗り

camera16 こちらもお待たせしました!自動車用フロントカメラの塗装も先週本塗りを完了しておりますのでご安心下さいませ。

camera17 現状は新品で、白に塗装されている状態です。被塗面全体を#800相当の布状研磨用副資材(アシレックスレモン)の空研ぎで足付け処理してあります。

camera18 先ほど紹介したエンブレム枠と同様、ベースコートの黒と、その上にクリアーを塗った2コートソリッドで本塗り完了です。

camera19今回分解はせずマスキングで行っていますので、クリアーを塗装後、直ぐにマスキングを剥がしてクリアーの際を馴染ませます。

小さい物を塗る場合でも艶々に仕上げる為にはある程度クリアーを塗り込まなければならなく、マスキング個所には表面張力により塗料が溜まったりくっ付いたりしますので、そのままクリアーが固まってしまうと汚い仕上がりになります。

ちなみにマスキングを上方向に剥がすと失敗する可能性が高いのですが、天地を逆にして重力のある方向(下方向)に剥がせば「掴み損ねて落とす」と言う事が無くなるのでそんなに難しくはありません。なので被塗物は台に固定せず、いつでもフリ―に動かせられるようにしておくと良いかと思います。

それではこちらも完成次第改めて紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバル グリルエンブレム枠 本塗り

camera20先日サフェーサーを塗布しておいたスバルフロントグリルのエンブレムのメッキ枠です。本塗り自体は先週CORSAIRのPCケースと一緒に行っていました。

camera21プラスチックパーツに施されている装飾クロムメッキはそのまま上塗り塗装を行っても十分な密着性が得られませんので、サフェーサーを塗る前にはメッキ素地用の下地処理とプライマー塗装を施してあります。本日別件でご連絡を頂いたメッキエンブレムへの塗装の様に、両面テープを剥がしたら塗装も一緒に剥がれた・・・なんて事は起きないと思いますからご安心下さいませ。

camera22ご依頼頂いている塗色は黒で、原色のベースコート黒(MIX571)を塗布後にクリアーを塗った2コートソリッドの仕様となります。

camera23またクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っております。

本日既に強制乾燥を行っていますので、数日寝かした後に完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

Fizik bicycle parts

fizik fi’zi:k(フィジーク)のカーボンシートポスト、アルミ製ステム、カーボンハンドルです。

fizik1 ハンドルの三カ所にはザラザラとした滑り止めがあって、そこは塗装しないで最後まで残すよう承っています。

fizik3 アルミ製のステムはサンドブラストで素地調整を行い、側面のロゴと前面のロゴを2トーンカラーの塗装で復元します。

fizik5 こちらがステム前面のパーツです。

fizik6 シートポストは全体を塗装してしまうとフレーム本体に挿し込んだ時に塗膜が削れてしまう為、事前にオーナー様に挿し込む箇所までの位置を決めて貰い、印を付けておいて頂きました。

fizik7 印は下地処理の途中で一旦剥がさなければならない為、塗装しない個所にあるラインを基準として距離を測り、数値を記録しておきます。

fizik8 各パーツのベースカラーはこちらのマツダ アークティックホワイト(カラーコード:A4D)で承りました。

fizik9 色については事前に色見本帳をお貸出しし、その中から好みの色を選んで頂いています。

fizik10 ロゴはシルバーとレッドの2色をご指定頂きました。

fizik11 塗装で再現する各ロゴのサイズを計測し、配色のイメージイラストを作成しておきます。

fizik12 それぞれのロゴの位置も数値として書き留めて記録しておきます。

fizik15 一旦作業が始まると見本としてあったロゴは消えてしまう為、後の為にこの作業がとても重要となります。

fizik14 ステムのロゴデカールはペーパーで研磨して除去しておきます。ちょっとした事でもサンドブラストの当たり方が変わってしまうとアルミ素地の削れ方が変わり、その跡が残ってしまう為です。

fizik8 サンドブラスト処理が完了です。ペーパーでは処理できない細部までしっかり足付け処理を行えました。

fizik6 十分に洗浄を行い、各部をマスキングをしたら台にセットして脱脂を行います。

fizik12プライマーを塗布しました。

fizikこちらはカーボン素材のパーツです。カーボンの継ぎ目や塗り分け部などの段差がある為、こちらは「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を整えます。

fizik1全体を研磨した後、最後まで残す滑り止め部分をマスキングして台に固定して脱脂処理を行います。

fizik11サフェーサーの塗布が完了です。足付け処理がされていればカーボン素材にプライマーは必要ありません(ドライもウェットも同様です)。

fizik2こちらはシートポストです。細部までペーパーで研磨して足付け処理をしてあります。

fizik10こちらもサフェーサーの塗布が完了です。

サフェーサーはウェットコートで5~6コート塗り、その後60℃40分程の熱を掛けて完全硬化させます。

fizik17サフェーサーが硬化したら研ぎ忘れ防止の為に全体にパラパラと黒を塗り(ドライコート)、#320→#400→#600→#800といった感じで研ぎ付けます。

fizik162ウレタンサフェーサーは耐溶剤性が高い反面、足付け処理をしなければ上塗り塗料が密着せず、経年で剥がれてしまいます。細部までしっかり処理をします。

fizik18 下地処理を終えたらマスキングを貼り直し、台にセットしていよいよ本塗り開始です。

fizik20

fizik22まずはベースカラーとなる白を塗ります。

fizik25予め用意していたマスキングシートを貼り位置に合わせてカットします。

fizik24最初にあった位置を確認し、それに合わせてマスキングシートを貼っていきます。

fizik27fizik28まずはレッドを塗り、さらにシルバーグレーを塗布します。

fizik29ロゴ入れ塗装が終わり、これで全てのベースコートが完了しました。ただしこのままだと耐久性は殆ど無い為、さらにクリアーを塗ります。

fizik30今回は艶あり仕上げで、またクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」をご指定頂きました。高美観、耐擦り傷性、耐UV性、耐薬品性などに優れたスタンドックスのクリアーです。

fizik32尚、つや消し仕上げ・半艶仕上げも可能で、ただしその場合もそれぞれ最後にクリアーの塗装が必要です。

fizik31fizik33fizik34この後一晩常温でゆっくり乾燥させ、翌日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

fizik36さらに数日寝かして完成となります。

fizik37車体に挿し込まれる部分は何も塗装せずそのままの状態です。

fizik38ロゴのサイズと位置は概ね元の通りに、色はオーナー様のオリジナルカラーです。

fizik39細部まで艶々に仕上がっています。

fizik40部分的に塗装をせずに残すというのは結構面倒な作業で、しかもブツ切りで見切りをつけた個所の仕上りはバリなどが出て悪くなりがちですが、今回はその辺りにも気を遣っていますので自然で美しい仕上がりに出来ていると思います。

fizik41見切りのマスキングはコート毎に剥がしたり貼り直したりして何度かに分ける事によって美しく仕上げています。最初から最後まで貼りっ放しでこういう仕上りにはなりません。

fizik42ドロップハンドルの塗装は予想以上に面倒で、次回はもう少し本塗り時の工程方法を工夫しようと思いました。

fizik43塗り難い3次元的なパイプ形状でしたが、全面艶々に仕上がっていると思います。

fizik44一番難しい作業はロゴの水平取りで、これがズレるととても大変なので真冬でも全身に汗を掻きます。

fizik45fizik46fizik47fizik48オーナー様からは「 いつも楽しくプロフィット日記を拝見させていただいておりました。今回の依頼品をイメージ以上に仕上げていただいて大変満足しております。ありがとうございました。」「 もしかしたら、三年後、四年後に同じパーツと更に自転車のフレーム塗装をお願いするかもしれません。」とのお言葉も頂戴しました。勿体ないお言葉で、嬉しい限りです。