馬の置物 本塗り

horse13大変お待たせしました!鉄製の馬の置物、無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。サンドブラスト処理で一旦は九州(!)の方まで行っていたので少し時間は掛かりましたがようやく完成間近となります。

ちなみに馬の固定方法ですが、今回はいつもの一斗缶に穴を開けて直接馬の足のクビレ部分に番線で固定しています。ちょっと強引ですが落ちる事を考えればこの方法しか無かったという感じですかね。ただ固定には余裕を持たしているので番線の跡がバッチリ残るような事はありませんから最後にその箇所をタッチアップすれば殆ど判らなくなると思います。御安心下さい。

horse14「だったらもっと広い台に置けば良いのに」と思われるかも知れませんが、それだと馬の腹側が塗れないのでこういったケースでは台は極力小さくないと駄目なのです。 スプレー塗装は「回り込む」と言う事で塗る事は出来ませんので、塗る面は必ずスプレーガンの先端から直線で当たるところに無ければいけないのです。 イメージだと回り込んでくれるような気がするので私も最初の頃はそれで塗れるのかと思いましたが全くの勘違いでした・・・。

horse15ベースコートを塗った時点で塗り難かったお腹側をLEDライトで照らしてみるとやはり色がちゃんと入っていない箇所がありましたのできっちり隠蔽させた後、クリアーを塗って本塗り完了です。こういった変則的な被塗物の場合はちゃんと色が塗れていない箇所がどうしても出来てしまうのでクリアーを塗る前に強力なライトなどを当ててちゃんと隠蔽されているかどうか確認するのは結構大切です(当然何度も煮え湯を・・・)。ただかといって親の敵のようにベースコートをタップリ塗ると今度は塗膜不良を起こしてしまうので、「必要最小限の塗料で完全隠蔽」といった形が塗装屋の理想になるかと思います。クリアーは塗り過ぎれば垂れてくれるので良いのですが(良いのかどうか判りませんが)、ベースコートに硬化剤を入れない外資系の塗装システムだとこれのせいで致命的なトラブルが生じたりします。DUPONTのセンタリ6000(XBバインダー)を使った事のある塗装屋さんなら良く判りますよね(苦)。信用しては駄目です。

horse16クリアーが完全硬化した後に足の部分(裏も含む)のタッチアップをしますので完成はもう少し時間が掛かりそうです。足の裏を塗った時は横にしておかないといけなく、この重量で塗りたての塗膜を押し続けるとなるとちょっと怖いので・・・。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

それにしても雨止みませんね・・・(今日はバイクなので問題無いですが)

馬の置物 色作成

horse10 元々馬に塗ってあった色は、明るめの茶色と基調とし影になる部分に黒っぽい茶色を使った二色使いでしたが、今回は単色で構わないとの事ですので全体を覆っていた明るめの茶色を控えておきました。ちょっとわかり難いですが床に置いてある色見本帳の真ん中の上から二番目がそうです。

ただ実際に作ってみてこれ単色が馬全体となるとちょっと派手過ぎる気がしたのでもう少し黒っぽくする事にしました。

horse11 単に黒を入れるだけだと暗くなるだけなので、マルーンを入れて深みを出す事にします。マルーンは見た目は茶色のようですが実際には濃い紫色といった感じで、透明感があるので茶色系のキャンディーカラーに使われたりもします。

horse12これもちょっとわかり難いですが、攪拌棒の根元に近いほうに付いている色が元の色で、それにマルーンと黒を足したのが先端側になります。「黒く」と言うよりは「濃く」なっているのが判ると思います。

それではまた進行しましたら紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!