マセラティリモコンキー 本塗り

先日サーフェサーを塗っておいたマセラティの純正リモコンキーカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

全体を#800~#1500で水研ぎしてラインを整えます。今回のカバーは特に状態が悪かったので結構削っていますから、それぞれを組み合わせて(且つ爪が嵌らないよう間にテープを貼って)ラインを合わせます。

その後よく清掃し、ワニクリップで固定して手で持って塗れるようにします。

プラスチック素地が露出した箇所にプラスチックプライマーを塗布します。

今回は被膜が剥がれたエンブレムの塗装も承っています。

メッキ素地なので本来であれば正規の下地処理を行う必要があるのですが、今回は部分的な塗装なのでそれが出来ない為、密着剤を使っての対応となります(通常この方法ではお受付はしておりません)。

ベースコートを塗布します。

色はマセラティ純正色の「ボルドーポンテヴェッキオ」(カラーコード:226125)となります。

エンブレムにも同じ様に塗布します。

その後当て板に被せたウェスにシンナーを少量染み込ませ、表面を軽く撫でるようにして凸部の塗装を拭き取り、素地のメッキを露出させます。その後再び密着剤を塗布します。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

エンブレムは周りにクリアーが付かないように塗っています。塗膜の厚みで大きくなると窪みに入らなくなってしまうからですね。

現状艶がありますが、ベースコートを塗った時点で素地のザラザラがあるのが判るように、完全硬化後には艶が引ける筈ですから、もう一度クリアーだけの塗装を行う事になると思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

2022年9月26日(月)代替え休業日のお知らせ

平素は格別のご高配を賜りまして誠にありがとうございます。

9月23日は秋分の日で祭日となっておりますが、こちらは通常営業とし、代わりに9月26日(月曜日)を休日とさせて頂きます。

ご不便をおかけしてしまうかも知れませんが、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。

RB26→RB27タイミングベルトカバー下準備

先日お預かりしておりましたBNR34純正の樹脂製タイミングベルトカバーです。「6」の部分を「7」に変更し、青黒い結晶塗装で承っております案件となります。

予め作成しておいた「7」のデータを使い、レーザー加工機でアクリル板をカットします。

ちなみに元々ある凸文字は、それぞれかなり高さが違っています。恐らくは車体にエンジンが詰まれた際時に、この文字が正面を向くようになっているのだと思います。

最も高いのが左端の「R」で、

今回加工する右端の「6」の部分が最も低くなっています。既に切った物を右端に置いていて、これにより使う今回使うアクリル板は厚さ2mmで丁度良さそうなのが判ります(接着後に削って高さを合わせます)。

レーザー加工機でのカットは、刃で切るカッティングプロッターと違い、切断した箇所が溶解&蒸発してその分目減りしてしまう為、それを見越して4種類の太さのサイズをカットしておきました。

その中から丁度良さそうなのを選びます。「6」に比べると少し大きいですが、この後周りをテーパー状に削って調整するので問題ありません。

先に7の制作を行おうと思っていましたが、既存の「6」があるとやり難いので、

先にこちらを除去する事にしました。まずは#120シングルサンダー(3Mロロック)で粗削りします。

そういえばと途中で気づき、裏側にアルミ板を貼る部分の足付け処理の為にサンドブラストを行っておく事にしました。

既に表からある程度削っていたので、サンドブラストを行った部分は穴が開きました。もちろん想定していたので問題ありません。

アルミ板を切り出し、当てる部分の形状に合わせて曲げ、接着する箇所にはダブルアクションサンダーで研磨~足付け処理を行います。

よく脱脂清掃し、タイミングベルトカバー側にはプラスチックプライマーを塗布して、十分に乾かしたら構造用エポキシ接着剤=3Mオフホワイトを塗布します。

その後60℃30分程の熱を掛けて硬化させ、表側に貼ったマスキングテープを剥がし、シリコンオフで糊をしっかり除去します。

とここで、接着剤を充填した中に気泡が残っていたのが見えたので、

表面と周りをカッターで切り出し、

再びエポキシ接着剤を練って巣穴に埋め込んでおきました。これが雇われの身だったら見て見ぬ振りをするか、手っ取り早くポリパテを詰めたりしていたかも知れませんが、一人でやっている分には誰にも文句が言われないのでやりたいように出来るのが良いですね。

レーザーでカットした「7」のフチをテーパー状に削ります。射出成型品は金型から外れ易いよう、真っすぐに見えても実際には真っすぐではない場合が殆どなんですよね(それ故に真っ直ぐにデザインされた無印良品の製品に多くの方が惹かれるのだと思います)。

「RB2」の横に並べて違和感が無ければ完成です。ただ今回はこれをそのままは使わず、これを基にシリコーン型を作成し、レジンを流し込んで複製した物を使うようにします。なので多少サイズが小さくなる事を考慮してこの時点ではほんの気持ち大きめにしてあります(後でレジンを削ればよいので)。

尚、こちらの日記では、ある程度作業が進んでから内容を纏めて紹介していますが(どれも一日で出来ている事ではありません)、当Twitterアカウントでは単発で紹介していたりしますので、こちらの方がリアルタイムでの進捗状況は判り易いかも知れません。

その後はタイミングベルトカバー本体を、いつものように脱脂用に使う溶剤=シリコンオフを使って清掃したのですが、なんと下地に使われているプライマーが溶ける事に気づきました!通常そんな事はあり得ないのですが、時々こういう物が見られたりするのも塗装の難しい所で、トヨタの内製工場に勤めている知り合いは、ヴィッツ外装の塗膜がシリコンオフで溶けたと嘆いていました。何台かに一台かの割合で新しい塗料を使った暴露テスト等を行っているのかも知れません。

今回は結晶塗装なのでそこまでナイーブになる必要は無いのですが(結晶塗装の塗料は下地を侵し難い塗料です)、この後の「7」を貼り付ける工程で不具合が出るのが嫌だったので、一旦全体に何かしらの下塗り(ノンストップフィラー=ノンサンディングサーフェサーまたはクリアーまたは2Kエナメルの1コートソリッド)を行う事にしました。

ちなみに通常の塗膜はベースコート→クリアーコートとなっているのが一般的ですが、こちらの製品はプライマー(サーフェサー)の上に塗られている塗膜が赤パール(メタリック)とクリアーを混ぜたような塗装なので、研磨するとその研ぎ汁で現場はちょっとしたホラーみたいな感じになっています。

ペーパーが入り難い箇所は、ウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使って足付け処理を行います。

その後よく清掃し、脱脂を行います。ここでいつものようにシリコンオフ=ノルマルヘキサン系の溶剤を使うと再び露出したプライマー層が溶けてしまうので、さらに溶解力の弱いIPA=イソプロピルアルコールを使います。油系の脱脂には威力が弱いのですが、既にウォッシュコンパウンドで油分の洗浄も行われているので今回は問題ありません。

その後プラスチック素地が露出した箇所にはプライマーを塗っておきます。

そして下塗りとしてクリアーを塗りました。前記したようにここでは他の方法もありましたが、丁度他のご依頼品、具体的にはブレンボキャリパー一式の本塗りを行っていたので、そちらと一緒に塗らせてもらう事にしました。

見た目はちょっとアレですが、要はこの後の作業で既存のプライマー層を露出しないようにすれば良いので問題ありません。

この後は熱を入れて完全硬化させ、次はいよいよ「7」の接着作業を行います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

トヨタTE47ルームランプ&ナンバー灯塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたトヨタTE47トレノGT用のナンバー灯レンズと室内ルームランカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこのような状態だった物を、

全体をウェットブラストで研磨して一皮剥くようにし、裏と表それぞれ別にクリアー塗装を行いました。

特に大変だったのがルームランプカバーで、

ぱっと見は判りませんが、元々焼けていたような箇所では素材自体に細かいクラック状の劣化が生じていて、一度の塗装ではそれが残ってしまいましたから、本塗りとは別に下塗りのクリアー塗装を2回行っています。

ナンバー灯は表と裏それぞれ一回ずつの塗装で済んでいます。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

 各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

凸文字周りに溜っていた汚れも払拭しつつ、

文字もしっかり残っているのが判るかと思います。

裏側もツルツルです。

強い光に透かすと細かいクラック群があるのが判ったりするのですが、通常に使用する分には全く見えないので問題無いかと思います。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂きまして誠に有り難うございました。!

ホンダストリームインパネ 本塗り

先日サーフェサーを塗布しておいたホンダストリームの内装純正インテリアパネルです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

最初は当て板を使って#600でライン出しを行い、その後#800の水研ぎで曲面の研ぎを行い、

#1500の水研ぎで平面のペーパー目を均し、最後に布状の研磨副資材(アシレックスレモン)と、さらに溝などはウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使って足付け処理を行います。いつもの流し台だと狭かったので場所を移して作業しています。

その後よく清掃し、手で持って塗れるよう芯棒に固定します。

よく脱脂清掃し、エアーブローを行って埃を飛ばします。

樹脂素地が露出している箇所にプラスチックプライマーを塗布します。

ポケットの内側は袋状になっていて、吹き返しでプライマーが入り難い為、ガスプライマーも併用しておきます。

そしてベースコートを塗布します。

色はスバル純正色のWRXブルー(カラーコード:K7X)となります。前回御依頼頂いた同社「WRブルーマイカ」(カラーナンバー 02C )に比べると赤味寄りの青といった感じでしょうか。

ベースコートは肌が荒れないようしっかりウェットで塗り込みます。

ベースコートに使うスプレーガンの口径は0.8mm~13mmの間で、被塗物のサイズや形状、色によって変えています。

ある程度のサイズの被塗物を塗る場合、口径が小さいと肌が荒れがちになるので、大抵は1.0~1.3mmを使う様になっています。0.8mm以下の口径を使う場合としては、ムラを抑えたい(より微粒子化したい)キャンディーカラーや、リモコンキーのような小さい被塗物、マジョーラ系等の高額な材料で塗料の使用量を抑えたい場合などになります。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

元はザラザラとした梨地なので、そのまま上塗りを行ってもこのような艶にはならなく、なので今回のように「研磨→プライマー塗布→サーフェサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程が必要となります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

またポケット部分は艶消し黒で承っていますので、こちらは後日改めて塗装を行います。

02Cの色見本はあるのですが今回のK7Xはそれが無いので、実際に塗装した物の見本として、知り合いの塗装屋さんに譲って貰ったガチャの素体にも塗っておく事にしました。独自に作った色の場合はちゃんとしたプレートの色見本を作成していますが、純正色の場合はぱっと見で比較出来れば良いという事で、ベアブリックに塗っていた物をこちらのBLACRABBiTに代えてみたという感じです。販売等は一切しておりませんのでご了承くださいませ。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!